スタッフの教育において気をつけるべきポイント

スタッフを教育する時に気をつけなければいけないのは、先生がスタッフさんを直接叱ってはいけないということです。
以下でその理由を述べますが、是非“直接叱ってはいけない”ということを忘れないで頂きたいと思います。
スタッフ教育を難しくしているのは、“指導”という行為です。
業務や取組に成功した時はスタッフさんのモチベーションも上がっていますし、褒めてあげることで次の挑戦を後押ししてあげることができます。

一方失敗した時は慎重に対応しなければいけません。
なぜなら失敗した時が一番成長する時だからです。しかし、先生の対応次第で成長どころかモチベーションが低下し、最悪の場合退職に繋がりかねません。

ではどのように対応するのが良いのでしょうか?
先生ができることは限られています。先生がすべきことは失敗しても「また頑張ろう。」と思える環境と、周りのスタッフが「応援してあげよう。」と思える環境を作ることです。

なぜ先生ができることが限られているかと言いますと、先生はスタッフさんの日常の業務を常時見ているわけでは無いからです。そのような状態で先生が失敗をしたスタッフさんを叱ってしまうと、「普段の状況を知らないのに!」「私たちの業務をほとんど知らないくせに!」と反発心を抱かせてしまいます。
ですので、先生の役割は失敗したスタッフさんが立ち直れるような環境の整備となるわけです。

繁忙期に入社したスタッフの教育

耳鼻咽喉科は繁忙期と閑散期の来院患者さんの差が激しく、夏と冬では来院数が2倍以上違うことが珍しくありません。
そのため、繁忙期から働き始めるスタッフさんをどのように教育するかは大きな問題です。長年働いているスタッフさんでも繁忙期は忙しく、精神的にも余裕が無くなってくるので、その時期にさらに新人教育を任せるとどちらも疲弊してしまいます。
そこで繁忙期に新人スタッフさんを教育する場合は、思い切って教育内容を1つか2つに絞って頂くことをオススメします。

例えば、繁忙期に入職したスタッフさんには洗い物のみを教えて洗い物に集中して頂いたり、数日間集中して徹底的に聴力検査を教育し、聴力検査と洗い物を新人さんに任せてしまうという方法です。
そうすることで、既存のスタッフさんは教育の手間がかからない上に、忙しい中でも洗い物をしなくて済みますのでゆとりが生まれますし、新人スタッフさんにとっても自分の役割が明確になるので業務に集中できます。

このように業務を絞りこむ事で双方に負担とならない環境を作ることができます。