令和8年度診療報酬改定は、単なる点数改定ではなく、クリニック経営の在り方そのものを考える内容となっています。物価高騰で医療材料費・光熱水費・委託費が上昇し続ける一方、人手不足により採用・定着の難易度も上がっています。今回の改定は、こうした経営環境の変化に対し、診療報酬の構造から対応しようとするものです。改定の全体像を把握し、自院の経営にどう影響するかを見極めることが重要です。

まず押さえていただきたいのが、賃上げに関する評価の拡充です。令和6年度改定では、ベースアップ評価料の対象は看護職員やリハビリ職、病院薬剤師等に限られていました。しかし今回の改定では、『保険医療機関において勤務する職員』に拡大され、、賃上げ措置の実効性を確保する仕組みが適用されることになりました。

ここで検討すべきは、賃上げ原資をどのように確保するかという点です。まずベースアップ評価料(Ⅰ)を算定することが基本となります。これにより一定の賃上げ原資を診療報酬から確保できます。耳鼻咽喉科においては、多くの医院でベースアップ評価料(Ⅰ)である程度の賃上げは可能ですが、一部の医院ではベースアップ評価料(Ⅰ)だけでは不足するケースも想定されます。その足らない部分を補うために、ベースアップ評価料(Ⅱ)を算定するかどうかが次の判断ポイントになります。

一方、ベースアップ評価料を算定せずに賃上げを行う場合、その原資はクリニックからの持ち出しとなり、経営を圧迫する要因になります。人件費率が上昇する中で、診療報酬による原資確保を活用しない選択は、収益性の観点からリスクが高いと言えます。

このベースアップ評価料(Ⅱ)については、算定要件・施設基準など複数の項目で見直しが行われました。令和6年度改定時に「うちは対象外」「要件を満たせない」と判断されていた医療機関でも、今回の改定で算定可能になるケースが出てきています。詳細はセミナーの中で解説いたしますので、ぜひご確認ください。

次に人手不足への対応として、ICT・AI等の活用推進、施設基準・届出の簡素化や基準の柔軟化も盛り込まれています。つまり今回の改定は、「忙しい医院ほど損をする」ではなく、「仕組みを整えた医院ほど恩恵を受けやすい」設計に寄っていく可能性が高いと思われます。

今回のセミナーでは、「結局、先生方は何を変えればいいのか」を最短距離で整理し、物価対応・賃上げの実効性、ICT・業務改善などを押さえ、改定を“守り”ではなく“攻め”に変える具体策をお伝えする予定です。

その他、
・物価上昇に段階的に対応するための物価対応料
・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料および終夜睡眠ポリグラフィーの見直し
・感染症に関わる検査の見直し
・オンライン診療における電子処方箋の活用の推進
など、特に耳鼻咽喉科に関わりの大きな点数についても詳細をお伝えする予定です。

科目特化型コンサルティング15年以上の実績と、耳鼻咽喉科医院国内コンサルティング実績トップのクレドメディカルの箱田が登壇しお伝えいたします。
院長先生方の今年の経営方針の一助になればと思います。ぜひご視聴ください。

※セミナー内容は変更する可能性があります。
※詳細な情報が発表され次第順次内容を更新してまいります。