医療情報

皮膚科

2026.01.09

美容医療に関する取扱いついて

本記事は「厚労省通知による「美容医療に関する取扱いについて」から美容カウンセラーの定義」について、経営コンサルタントの中角が医師のために記載した文書です。
より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 <目次>

  1. 美容医療に関する取扱いについて
  2. 通知の背景
  3. 美容カウンセラーの定義について
  4. まとめ


1.美容医療に関する取扱いについて

厚生労働省は2025年8月15日、「美容医療に関する取扱いについて」と題した通知を全国の自治体等に発出しました。この通知は、自由診療として行われる美容医療分野における「安全」や「質」を確保するため、違法・不適切事例への対策や行政対応について、法令解釈の明確化と現場での是正措置を体系的に示したものです。

この通知は、2024年11月に取りまとめられた「美容医療の適切な実施に関する検討会報告書」に基づいて作成されています。

参照元:厚生労働省 医政局長通知「美容医療に関する取扱いについて」

https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/cmsfiles/contents/0000652/652043/070815.pdf


また、2025年4月3日に発出された医療法改正における法律案においても美容医療に関する議題が挙がっています。

参照元:厚生労働省 医療法等の一部を改正する法律案の閣議決定について

https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001471571.pdf

2.通知の背景

今回の通知が出された背景にはカウンセラー主導の診断・施術や無資格施術など、医師法第17条違反となりうる曖昧なグレーゾーンへの判断基準を整理することに加えて、美容医療を取り巻く下記の事象が影響しています。

  • ここ10年で美容医療を提供する医療機関は約3倍に増え、国民の需要が高まっている。
  • 2024年度の国民生活センターへの美容医療に関する相談は1万件を超え、やけどや神経障害、料金・契約トラブル等が多数報告が挙がっている。
  • 資格や経験の乏しい医師による施術、その結果として健康被害や十分なアフターケアの不在など、具体的な危害事例が発生している。
  • 美容医療が保険外診療中心のため、監督や指導が難しく、医療法や医師法の適用も不十分だった。

3.美容カウンセラーの定義について

今回の通知では美容カウンセラーの定義が明確に記載されています。
美容カウンセラーの定義は下記です。

美容医療を提供する病院や診療所において、医師並びに保健師、助産師、看護師及び准看護師の免許を有しない者


そのため、患者に対して、医療行為や診療に関連するカウンセリングを行う事例について、無資格者による行為である以上は、医師法(昭和23年法律第201号)第17条に規定する「医業」に該当しない範囲で実施されなければならないと明記されています。

違法となる例は下記です。

ア  脱毛行為等(「 医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて」(平成13年11月8日医政医発第105号厚生労働省医政局医事課長通知)において示した行為)、いわゆるアートメイク(「医師免許を有しない者によるいわゆるアートメイクの取扱いについて」(令和5年7月3日医政医発0703第5号厚生労働省医政局医事課長通知)において示した行為)、HIFU(高密度焦点式超音波。以下同じ。)施術(「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」(令和6年6月7日医政医発0607第1号厚生労働省医政局医事課長通知において示した行為))等の医行為。

なお、いわゆるアートメイクに関して、針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為のうち、施術箇所に本来存在しうる人体の構造物(眉毛、毛髪、乳輪・乳頭等)を描く行為及び化粧に代替しうる装飾(アイライン、チーク、リップ等)を描く行為は、医行為に該当するものである。そのため、例えば、「○○メイク」「○○タトゥー」といった「アートメイク」以外の名称で提供されていたとしても、かかる行為に該当するものは医行為に該当する。

イ  患者の主訴(例:一重まぶたを二重まぶたにしたいといった要望)や希望する処置(例:二重整形について埋没法ではなく切開法がよいとの希望、ダウンタイムの少ない処置がよいとの希望)を聞き取った上で、具体的な治療方法を選択して患者に対して提案し、又は決定するなど、患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達する行為。

ウ なお、これは形式的には各治療行為に係る料金設定の説明という体裁を取っていたとしても、実質的に患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達する行為は、医行為に該当する。
侵襲を伴う検体の採取をする行為。

エ  情報通信機器を用いて、ビデオ通話、電話、メール、チャット等により、患者の個別の状況に応じて医学的な判断を行い、これを伝達等する行為。3 例えば、医学的判断を伴う行為である診察を行ったり、診断や薬剤の処方をする等の行為。


まとめ

今回の通知に明記されていることで注意が必要な点は「原則として医師が患者の主訴や希望する処置を聞き取った上で具体的な治療方法を提案・決定すること」という内容です。

カウンセラーいわゆる無資格者が実施することはもちろん不可ですが、看護師においても患者へのサービス説明や補助的なカウンセリング、治療準備などは担当できますが、根本的な医学的判断や診断・説明は不可とされています。


治療方針の決定やリスク説明、医学的判断は医師の役割であり、特に契約締結前や施術前の最終判断は医師が行う必要があることが明記されています。

今後、美容医療はより「医療としての美容」といった側面が強くなることが予想されるでしょう。


本コラムが、クリニックの情報発信方法を検討する際の一助となれば幸いです。

今後もこのようなお役立ち情報を受け取りたい方は、是非メルマガ登録をお願いいたします。

 

今後もメールマガジン、公式SNSにて診療報酬改定などのクリニック経営に役立つ情報を発信していますので、ご登録・フォローをお願いします。
メールマガジン:https://www.credo-m.co.jp/entry/
クレドメディカル公式X:https://X.com/credomedical
クレドメディカル公式Instagram:https://www.instagram.com/credomedical/
クレドメディカル公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC_M06t9kPIK0jPpVYZZUpEQ