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2023.10.11

看護師の離職率が低いクリニックが実践していること

本記事は「看護師の離職率が低いクリニックが実践していること」について、経営コンサルタントの石田が医師のために記載した文書です。
より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

 

〈目次〉

  1. 看護師の離職率と有効求人倍率について
  2. 看護師が離職する原因
  3. 看護師の離職率を下げる方法
  4. まとめ

1.看護師の離職率と有効求人倍率について

 

「2022年病院看護実態調査」によると、2021年度の正規雇用看護職員の離職率は11.6%、新卒採用者の離職率は10.3%、既卒採用者の離職率は16.8%となっており、看護師を一度経験したことのある人の方が、離職率が高くなっていました。
厚生労働省の「令和4年 雇用動向調査結果」によれば一般の離職率は15.0%でした。
看護師全体の離職率は11.6%ですので、一般の離職率と比べても、看護師全体の離職率は平均的であり、高いわけではないと言えます。

 

しかし、離職率とは対照的に、2023年1月時点における看護師の有効求人倍率は2.47倍です。
これは、看護師1人あたり平均で2.47件の求人が存在することを示しています。
この数字は、看護師の需要が供給を上回る状況が続いていることを示しており、看護師の人手不足が深刻な課題であることを示しています。

 

一方で、業種を問わない全体の有効求人倍率は1.35倍です。
これは他の職種も含めた求人の供給と求職者の需要のバランスを示しています。
看護師の有効求人倍率が2.47倍であることを考えると、看護師の不足が他の多くの職種よりも深刻であることがお分かりいただけるかと思います。

 

これらのことから、離職率は高くないものの、看護師が不足している状況のため、看護師が離職すると看護師を採用するのが難しくなります。
そのため、看護師が離職する理由や離職率を更に下げる方法を知っておくことが重要です。

 

2.看護師が離職する原因

 

看護師の離職する原因はさまざまですが、主な原因は下記の3つが挙げられます。それぞれについてご紹介します。

 

●クリニックでの人間関係に悩むため
クリニックはチームワークでの動きが重要ですが、慣れ親しんだメンバーで固まってしまうなどがあり、時にはその体制が新人看護師などを孤立させてしまうことがあります。
また、クリニックはスタッフ数が限られ、人間関係を築きやすい環境でもありますが、一方で子育て中の看護師が多く、個々のライフスタイルによる変化が業務に影響し、業務のしわ寄せを残された看護師にさせてしまうことがあります。
その結果、周囲から孤立して相談や連絡ができず、仕事がスムーズにできないといったケースも珍しくありません。
とくにクリニックは閉鎖的な人間関係となりやすい傾向にあり、人間関係に悩み、離職してしまう人も多いです。

 

●復職や転職が比較的簡単に可能なため
医療業界は慢性的な看護師不足なのに加え、専門的な知識や経験が重要なため、離職したとしても比較的簡単に復職や転職が可能です。
また、医療業界は長期的に安定した需要があり、不満や嫌なことがあると転職を選択しやすい背景があります。

 

●成長の機会が少ない
クリニックにおける看護師の仕事は、繰り返しの業務が多く、忍耐力と集中力が求められますが、クリニックは人数も少なく限られた人員配置となり、昇進の機会も限られるという側面もあります。
このため、看護師の成長に対する期待が実現しにくくなり、離職の要因となることがあります。

 

3.看護師の離職率を下げる方法

 

●クリニックの労働環境を見直す
看護師の働きやすさを向上させるために、労働条件やシフト制度を改善し、適切な休暇がとれるように整備します。
今はライフワークバランスを重視するスタッフも増えており、こういった整備は必要不可欠です。
また、クリニックのコミュニケーションを促進するために、まずは定期的なミーティングや意見交換の場を設けることも大切です。

 

●給与水準の見直し
クリニックがあるエリア内のクリニックと比べて給与水準が低ければ、離職や転職につながる可能性はあります。
給与水準を調べる際に、クリニックだけではなく、“他の診療科目”や“介護施設”などクリニック以外の勤務先においても比較検討することが重要です。

 

●やりがいを感じる環境をつくる
仕事における‟やりがい“は非常に大切です。
看護師が仕事にやりがいや誇りを感じるために、看護師の意見やアイディアを尊重し、クリニック全体で目標に向かって協力して成果を上げる文化を醸成します。

 

4.まとめ

 

医師であり、経営者でもある先生方にとって、看護師が離職する原因の把握や看護師の離職率を下げるための対策も重要な仕事です。
日ごろから看護師としっかりコミュニケーションをとって、看護師が働きやすい制度を整えましょう。

 

その上で、少しでも良い看護師を確保する努力や、有能な看護師の離職を防ぐための措置が欠かせません。

 

こういった継続的な取り組みを通じて、クリニックの組織体制を構築していくことが重要です。

 

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