診療報酬

内科

2022.06.09

生活習慣病管理料

本記事は「生活習慣病管理料」について、主任経営コンサルタントの池田が医師のために記載した文書です。

 

より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

 

<目次>

  1. 生活習慣病管理料とは
  2. 生活習慣病管理料の算定対象の患者
  3. 生活習慣病管理料の算定要件
  4. 生活習慣病管理料の施設基準
  5. 生活習慣病と外来データ提出加算
  6. 生活習慣病管理料の算定上の注意点

 

1.生活習慣病管理料とは

 

生活習慣病管理料は、脂質異常症、高血圧症、糖尿病を主病とする患者の総合的な治療管理を目的として、検査、注射、病理診断など治療、管理、生活指導に係る事項を包括的に評価する算定項目で月1回に限り算定が可能です。

 

生活習慣病管理料の診療報酬点数

  1.        脂質異常症を主病とする場合         570点
  2.        高血圧症を主病とする場合             620点
  3.        糖尿病を主病とする場合                 720点

 

さらに、2型糖尿病でインスリン製剤を使用していない患者(当月もしくは前月にHbA1cがJDS 8.0%以上(NGSP 8.4%以上))に対して、月20回以上の血糖自己測定の実施と検査値、生活状況等に関する患者からの報告に基づく指導、療養計画への反映を行った場合、年1回に限り血糖自己測定加算(500点)の算定が可能です。

 

血糖自己測定加算の算定については、「血糖試験紙(テストテープ)または固定化酵素電極(バイオセンサー)を給付し」在宅で血糖の自己測定を行うことが必要になりますが、血糖試験紙・固定化酵素電極・穿刺器・穿刺針・測定機器の給付、貸与に係る費用や血糖自己測定に係るすべての費用は別に算定することはできません。

 

2.生活習慣病管理料の算定対象の患者

 

脂質異常症、高血圧症、糖尿病を主病とする外来患者が対象となります。

ただし、糖尿病を主病とする患者で在宅自己注射指導管理料を算定している場合には算定できません。

なお同一医療機関内でも生活習慣病管理料を算定する患者と算定しない患者が混在することは認められています。

 

3.生活習慣病管理料の算定要件

 

生活習慣病管理料の算定要件に関するポイントは以下の通りです。

■施設・設備について

・許可病床数が200床未満の病院または診療所であること

■療養計画書について

・対象患者に対して治療計画及び療養計画書(様式9または準ずるもの)を策定すること

・治療計画は服薬、運動、休養、栄養、喫煙、家庭での体重や血圧の測定、飲酒及びその他療養を行うに当たっての問題点等の生活習慣に関する総合的なものである

・療養計画書は当該患者の治療管理において必要な項目のみで差し支えない

・療養計画書を基に患者へ治療計画の説明を行い、患者の署名で同意を得ること

・交付した療養計画書の写しは診療録に添付しておくこと

・保険者から特定保健指導を行う目的で情報提供の求めがある場合、患者の同意の有無を確認し療養計画書に記載し、同意を得ている場合には必要な協力を行うこと

・生活習慣病管理料を算定する月においては療養計画書を交付するが、変更がない場合はこの限りではないが、少なくとも4か月に1回以上は交付すること。

■治療管理について

・治療計画に基づく治療管理は看護師、薬剤師、管理栄養士等多職種との連携が可能

・生活習慣病管理料を算定する患者に対して月1回以上治療管理を行うこと

(厚生労働省 通知より一部抜粋)

 

さらに疾患によって算定要件が付加されるものがあります

■糖尿病を主病とする場合

・血糖値およびHbA1cの値を診療録に必ず記載すること

・年1回眼科医師の診察を受けるように指導すること

・管理方針(生活習慣の管理、薬物療法導入、投薬内容)を変更した場合、変更理由および内容等を診療録に記録すること

 

■高血圧症の場合

・血圧の値を診療録に必ず記載すること

・管理方針(生活習慣の管理、薬物療法導入、投薬内容)を変更した場合、変更理由および内容等を診療録に記録すること

 

4.生活習慣病管理料の施設基準

 

生活習慣病管理料の算定においては、厚生局への届出は必要ありません。

 

5.生活習慣病管理料と外来データ提出加算

 

2022年4月の診療報酬改定により、生活習慣病管理料に係る加算として外来データ提出加算が新設されました。

外来データ提出加算は生活習慣病管理料を算定する患者の治療管理に関する状況等のデータを厚労省に提出することで算定可能な加算です。

2022年の診療報酬改定により新設されましたが、実際に算定可能となるのは2023年10月以降となっており、2023年10月から算定を開始するには2023年5月までの届出が必要となります。

 

6.生活習慣病管理料の算定上の注意

 

生活習慣病管理料は処置や検査などを包括する管理料で包括範囲に含まれるものがあるため、併算定可能な項目は注意が必要です。

生活習慣病管理料と併算定できる主な項目

・医学管理等(B001)の以下に記載するもの

・糖尿病合併症管理料(170点)・がん性疼痛緩和指導管理料(200点)

・外来緩和ケア管理料(290点)・糖尿病透析予防指導管理料(350点)

・投薬(F000~F500)

 

生活習慣病管理料は、2022年の診療報酬改定により投薬が包括範囲から除外され、算定頻度の増加が見込まれる算定項目です。

療養計画書の作成に時間がかかるという理由で算定を控えていらっしゃった先生は、計画書等の文書作成をいかにスムーズに行うか体制整備を含め算定を検討されてはいかがでしょうか。

 

本記事についてより詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。