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2022.05.06

機能強化加算とは

本記事は「機能強化加算」について、経営コンサルタントの園田が医師のために記載した文書です。

より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

 

〈目次〉

  1. 機能強化加算とは
  2. 施設基準
  3. 届出に関する事項
  4. まとめ

 

1.機能強化加算とは

 

機能強化加算とは適切な役割分担を目的とした地域におけるかかりつけ医機能を担う診療所を評価するための加算です。

 

ここでの「かかりつけ医機能」とは患者さんに処方されている医薬品を管理し、服薬指導を行い、診療録に記載することや必要に応じて専門医又は専門医療機関の紹介を行うことを意味します。

 

また、健康管理に係る相談や保健・福祉サービスに係る相談も受け付けた上で、診療時間外・緊急時の対応方法を提供することも「かかりつけ医機能」としての立派な役割となります。

 

この考えに基づいて、地域密着型の診療所とそれらを包括する中型・大型の病院のそれぞれの役割をより明確にした上で、かかりつけ医機能を持つ診療所を評価し病院の負担を少しでも軽減するための加算として機能強化加算が設定されました。

 

必要な届出は後述いたしますが、初診料を算定する患者さんに対して点数80点の加算が可能となります。

 

 

2.施設基準

 

2022年度の診療報酬改定により施設基準が改定前と比較して、より細かく設定されました。

以下新設された施設基準のまとめになります。

 

[施設基準]

(1) 診療所又は許可病床数が200床未満の病院であること。

 

(2) 次のいずれか満たしていること。

ア 区分番号「A001」の注12に規定する地域包括診療加算1に係る届出を行っている保険医療機関であること。

イ 以下のいずれも満たすものであること。

(イ) 区分番号「A001」の注12に規定する地域包括診療加算2に係る届出を行ってい る保険医療機関であること。

(ロ) 直近1年間において、次のいずれかを満たしていること。

① 区分番号「A001」の注 12 に規定する地域包括診療加算2を算定した患者が3人以上

② 区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」、区分番号「C001 -2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)又は区分番号「C0 00」往診料を算定した患者の数の合計が3人以上

ウ 区分番号「B001-2-9」に掲げる地域包括診療料1に係る届出を行っている保険 医療機関であること。

エ 以下のいずれも満たすものであること。

(イ) 区分番号「B001-2-9」に掲げる地域包括診療料2に係る届出を行っている保険医療機関であること。

(ロ) 直近1年間において、次のいずれかを満たしていること。

① 区分番号「B001-2-9」に掲げる地域包括診療料2を算定した患者が3人以上

② 区分番号「C001」在宅患者訪問診療料(Ⅰ)の「1」、区分番号「C001-2」在宅患者訪問診療料(Ⅱ)(注1のイの場合に限る。)又は区分番号「C000」往診料を算定した患者の数の合計が3人以上

オ 区分番号「B001-2-11」に掲げる小児かかりつけ診療料1又は2に係る届出を行 っている保険医療機関であること。

カ 区分番号「C002」に掲げる在宅時医学総合管理料又は区分番号「C002-2」に 掲げる施設入居時等医学総合管理料に係る届出を行っている保険医療機関であって、「特 掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添1の第9在宅療養支援診療所の1(1)若しくは(2)に該当する診療所又は第 14 の2在宅療養支援病院 の1(1)若しくは(2)に該当する病院であること。

キ 区分番号「C002」に掲げる在宅時医学総合管理料又は区分番号「C002-2」に 掲げる施設入居時等医学総合管理料に係る届出を行っている保険医療機関であって、「特 掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添1の第9在 宅療養支援診療所の1(3)に該当する診療所並びに第14の2在宅療養支援病院の1(3)に 該当する病院であり、以下のいずれかを満たしていること。

(イ) 第9在宅療養支援診療所の1(3)に該当する診療所であって、以下のいずれかを満たしていること。なお、緊急の往診の実績及び在宅における看取りの実績等の取扱いについては、第9在宅療養支援診療所と同様である。

① 第9在宅療養支援診療所の1(1)コに掲げる過去1年間の緊急の往診の実績が3件以上

② 第9在宅療養支援診療所の1(1)サに掲げる過去1年間の在宅における看取りの実績が1件以上又は過去1年間の15歳未満の超重症児及び準超重症児に対する在宅医療の実績が1件以上

(ロ) 第14の2在宅療養支援病院の1(3)に該当する病院であって、以下のいずれかを満 たしていること。なお、緊急の往診の実績及び在宅における看取りの実績等の取扱いについては、第14の2在宅療養支援病院と同様である。

① 第14の2在宅療養支援病院の1(1)シ①に掲げる過去1年間の緊急の往診の実績又は1(1)シ②に掲げる在宅療養支援診療所等からの要請により患者の緊急受入を行った実績の合計が直近1年間で3件以上

② 第14の2在宅療養支援病院の1(1)スに掲げる過去1年間の在宅における看取りの実績が1件以上又は過去1年間の15歳未満の超重症児及び準超重症児に対する在宅医療の実績が1件以上

 

(3)地域における保健・福祉・行政サービス等に係る対応として、以下のいずれかを行ってい る常勤の医師を配置していること。

ア 介護保険制度の利用等に関する相談への対応及び要介護認定に係る主治医意見書の作成 を行っていること。

イ 警察医として協力していること。

ウ 母子保健法(昭和 40 年法律第 141 号)第 12 条及び第 13 条に規定する乳幼児の健康診査(市町村を実施主体とする1歳6か月、3歳児等の乳幼児の健康診査)を実施していること。

エ 予防接種法(昭和 23 年法律第 68 号)第5条第1項に規定する予防接種(定期予防接種)を実施していること。

オ 幼稚園の園医、保育所の嘱託医又は小学校、中学校若しくは高等学校の学校医に就任し ていること。

カ 「地域包括支援センターの設置運営について」(平成 18 年10月18 日付老計発1018001 号・老振発 1018001号・老老発1018001号厚生労働省老健局計画課長・振興課長・老人保 健課長通知)に規定する地域ケア会議に出席していること。

キ 通いの場や講演会等の市町村が行う一般介護予防事業に協力していること。

 

(4) 地域におけるかかりつけ医機能として、必要に応じ、以下のアからオの対応を行っていること。また、当該対応を行っていることについて当該保険医療機関の見やすい場所及びホームページ等に掲示していること。

ア 患者が受診している他の医療機関及び処方されている医薬品を把握し、必要な服薬管理 を行うこと。

イ 専門医師又は専門医療機関への紹介を行うこと。

ウ 健康診断の結果等の健康管理に係る相談に応じること。

エ 保健・福祉サービスに関する相談に応じること。

オ 診療時間外を含む、緊急時の対応方法等に係る情報提供を行うこと。 また、医療機能情報提供制度を利用してかかりつけ医機能を有する医療機関等の地域の医 療機関を検索できることを、当該医療機関の見やすい場所に掲示していること。

 

(5) (4)の内容を記載した文書を患者が持ち帰ることができるようにする。

 

 

つまり機能強化加算を算定するためには

  • 地域包括診療加算1または2
  • 地域包括診療料1または2
  • 小児かかりつけ診療料 1または2
  • 在宅時医学総合管理料(在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院に限る)
  • 施設入居時等医学総合管理料(在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院に限る)

 

のいずれかの届出を提出した上で条件を満たすことが必須となりますので、ご注意ください。

(2022年4月以前に既に上記届出を提出している医院であっても、今回の診療報酬改定により各届出において新しく1と2ができたものもありますので、届出の再提出が必要になります。)

 

 

3.届出に関する事項

 

機能強化加算の届出に関しては下記2点に注意していただく必要があります。

 

➀機能強化加算の施設基準に係る届出は、別添7の2を用いること。

➁令和4年3月31日時点で機能強化加算に係る届出を行っている保険医療機関については、 令和4年9月30日までの間に限り、上記施設基準の(2)のイの(ロ)、エの(ロ)及びキ、(3)並びに(4) の基準を満たしているものとなるため、期限超過前に改めて体制の見直しが必要。

 

 

4.まとめ

 

機能強化加算はかかりつけ医制度をとっている診療所においてはとても大切な加算です。

診療所によっては上記で説明させていただいた今回の診療報酬改定での変更点を踏まえて、患者さんにお渡ししていたリーフレットなどを再度見直す必要があるかもしれません。

 

また、機能強化加算の届出施設は平成30年から令和2年にかけて増加傾向にあります。

ですので、今回の診療報酬改定によって変更のあった箇所をしっかりと理解した上で、自身の診療体制に反映させることが必要不可欠となります。

 

この記事が今後の医院経営のお役に立てれば幸いです。