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2022.03.25

時間外対応加算について

本記事は「時間外対応加算」について、経営コンサルタントの園田が医師のために記載した文書です。

より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

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<目次>

  1.  時間外対応加算とは
  2.  時間外対応加算の点数とポイント
  3.  時間外等加算との違い
  4. まとめ

 

1. 時間外対応加算とは?

 

時間外対応加算とは、休日・夜間に軽症状で病院を受診する患者を減少させて
病院勤務医の負担を少しでも軽減をするために、地域の身近な診療所において
休日・夜間に患者からの問い合わせに対応する取り組みを評価するもの
になります。

 

この場合の対応とは、問い合わせの内容に応じて、外来診療や往診を行うことや
受診すべき他医療機関の紹介などを行うことを意味します。

 

時間外対応加算を算定するためには緊急時の対応体制や医院の電話番号とは別に
時間外でも繋がる携帯電話番号などについて予め院内掲示や連絡先を記載した
文書の交付などで周知しておく必要があります。

 

また、時間外対応加算は再診の患者にのみ算定が可能ですので、
新規患者には算定することができません。
なお、電話等による再診の場合においても、時間外対応加算の算定は可能となります。

 

2. 時間外対応加算の点数とポイント

 

時間外対応加算の点数はこちらになります。

  • 時間外対応加算1   5点
  • 時間外対応加算2   3点
  • 時間外対応加算3   1点

また、各時間外対応加算の算定要件はこちらになります。

時間外対応加算1

診療所を継続的に受診している患者からの電話等による問い合わせに対し、
原則として当該診療所において、常時対応できる体制がとられていること。

時間外対応加算2

診療所を継続的に受診している患者からの電話等による問い合わせに対し、
標榜時間外の夜間の数時間は、原則として当該診療所において対応できる体制が
とられていること。休診日、深夜及び休日等においては、留守番電話等により、
地域の救急医療機関等の連絡先の案内を行うなど、対応に配慮すること。

時間外対応加算3

診療所(連携している診療所を含む。)を継続的に受診している患者からの
電話等による問い合わせに対し、複数の診療所による連携により対応する体制が
とられていること。当番日については、標榜時間外の夜間の数時間は、
原則として当該診療所において対応できる体制がとられていること。
当番日以外の日、 深夜及び休日等においては、留守番電話等により、当番の診療所や
地域の救急医療機関等の案内を行うなど、対応に配慮すること。
複数の診療所の連携により対応する場合、連携する診療所の数は最大で3つまでとすること。

 

3. 時間外等加算との違い

 

時間外対応加算とよく間違えられる算定項目として時間外等加算があります。

時間外等加算とは医療機関が定める標榜時間外に受診することで初診・再診ごとに
一定の点数を加算することができる算定項目になります。

ですので、ここまで述べさせていただいた時間外対応加算とは全く別の加算となりますので、
注意が必要です。

 

また、時間外等加算は大きく分けて時間外・休日・深夜の3種類に分けることができます。
この時間外等加算についてこちらで詳しく記載していますので、是非ご参考にしてください。

 

4. まとめ

 

ここまで時間外対応加算について述べてきましたが、ポイントをまとめると

・標榜診療時間外は電話対応等ができるような体制を整備しておき、
 深夜及び休日等は留守番電話による対応等ができるようにしておくこと
・再診の患者にのみ算定が可能
・予めHPや院内掲示により時間外対応加算について患者に告知をしておくこと

となります。

 

時間外対応加算は導入するにあたって、医院の組織体制の見直しや患者への事前のお知らせなど
行うべきことはありますが、上手く活用することで医業収入の支えとなることはもちろん、
地域住民から今よりも信頼される医院になることは間違いありません。
そのため届出を出す場合は医院としてスタッフと協力しながら、一人ひとりの患者の対応を
行っていく必要があるでしょう。

 

この記事が今後の医院経営のお役に立てれば幸いです。