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2021.10.21

外来管理加算の概要と処方におけるコロナ禍での時限的措置について

本記事は「外来管理加算の概要と処方におけるコロナ禍での時限的措置」について、経営コンサルタントの箱田が医師のために記載した文書です。

 

より詳しく知りたい先生はこちらからお問合せ下さい。

 

 

<目次>

  1. 外来管理加算とは
  2. 加算要件
  3. 処方のみの患者様への対応と外来管理加算の算定可否
  4. コロナ禍での時限的措置
  5. まとめ

 

 

1. 外来管理加算とは

 

 

厚生労働省発表の令和2年診療報酬点数表に以下のように記載されております。

 

 

参照元:令和2年診療報酬改定 <第1章>初・再診料 第2節 再診料  注8 

 

 

 

つまり、入院していない2回目以降に受診される一般の患者様で、慢性疼痛疾患管理料(130点)を取っておらず、一定の処置や検査、手術、麻酔、放射線治療などを実施していない場合に再診料とは別に加算ができる点数になります。

 

外来管理加算を「算定できない」検査には次のようなものが該当します。

 

  • 超音波検査等
  • 脳波検査等
  • 神経・筋検査
  • 耳鼻咽喉科学的検査
  • 眼科学的検査
  • 負荷試験等
  • ラジオアイソトープを用いた諸検査
  • 内視鏡検査

 

 ■外来管理加算の診療報酬点数   52点

 

 

2. 加算要件

 

 

外来管理加算を算定するには、医師が丁寧な問診と詳細な身体診察を行いそれらの結果を踏まえて患者に対して症状の再確認を行いつつ、病状や療養上の注意点等を懇切丁寧に説明するとともに、患者の療養上の疑問や不安を解消するための取り組みを行う必要があります。

 

 ポイント

(1) 問診し、患者の訴えを総括する。
(2) 身体診察によって得られた所見及びその所見に基づく医学的判断等を行う。
(3) これまでの治療経過を踏まえた、療養上の注意等の説明・指導を行う。
(4) 患者の潜在的な疑問や不安等を汲み取る取り組みを行う。

 

 

3. 処方のみの患者様への対応と外来管理加算の算定可否

 

 

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、感染リスクを減らすため継続的な投薬のみ必要な患者様から「薬だけ欲しい」というお問合せが増えてきて対応に困られている医院様もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

これに関しては、医師法第20条(無診察治療等の禁止)にあるように医師自ら診察せずに処方箋を交付することは原則禁止されています。

 

一方で令和2年診療報酬点数表の通知にこのような記載があります。

 

参照元:令和2年診療報酬改定 医科診療報酬点数表に関する事項 

 

 

 

イに該当する診療行為とは先述した4つのポイントのことです。

 

処方に関して要点をまとめると以下のようになります。

  • 原則はご本人が来院し、医師と対面診察をする必要がある。
  • 看護者(ご家族)の方でもご本人が来院が難しいなどやむを得ない場合などであれば、看護者と医師の対面診察があれば処方することは可能。
  • 簡単な症状の確認のみの場合は、多忙等の理由があれば処方は可能だが、多忙等の判断基準が不明確。

※受付で簡単な症状確認を行い、診察室でドクターが判断して行う処方は、コロナ禍において実際のところは対応している医院も多いかと思いますが、こちらは無診察治療等の禁止原則を考えると議論の余地があります。

 

また、外来管理加算について以下の場合には算定できません。

 

  • ご本人、看護者(ご家族)問わず簡単な症状確認のみ場合
  • 看護者(ご家族)の医師対面での症状確認の場合

 

 

4. コロナ禍での時限的措置

 

 

ここまでは基本的な方針をご説明しましたが、現在は新型コロナウイルスの大流行という緊急事態ということもあり時限的な措置として電話やビデオ通話が可能な情報通信機器を用いたオンライン診療という患者様が直接医師と対面で受診せずとも診察・処方が可能な措置が取られております。

 

厚生労働省が発表した新型コロナウイルス感染症対策の基本方針として、

 

 

参照元:新型コロナウイルス感染症対策の基本方針

 

 

 

そして、令和2年4月10日に発表された事務連絡では時限的な電話・オンライン診療及び処方に関する発表がありました。

 

参照元:新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な扱いについて(その10)

 

これらの一連の発表により次の変更がありました。

 

① 電話やビデオ通話が可能な情報通信機器を用いたオンライン診療を初診でも使用することが可能となり初診料214点を加算、再診の場合電話等再診料73点を加算できるようになった。

 

② 対象となる慢性疾患等を有する定期受診患者等に対しては、以前より対面診療において医学管理料を算定していた患者に対して当該計画に基づく管理を行った場合には147点を加算ができるようになった。

 

  <対象となる医学管理料>

 

  ・特定疾患療養管理料
  ・小児科療養指導料
  ・てんかん指導料
  ・難病外来指導管理料
  ・糖尿病透析予防指導管理料
  ・地域包括診療料
  ・認知症地域包括診療料
  ・生活習慣病管理料            など

 

③ 処方に関しても電話やビデオ通話が可能な情報通信機器を用いたオンライン診療でも初診からできるようになり、医師の判断で従来よりも柔軟に変更が可能となった。

 

新型コロナウイルスの流行状況の変化に伴いこの1年で大きくルールの変更があり、混乱されている医師の方もおられるでしょうから一度情報を整理されることをおすすめします。

 

 

5. まとめ

 

 

 

今回は外来管理加算の概要とコロナ禍での時限的措置についてお話させていただきました。

 

現状としましては、本来は医師が直接診察を行わないと処方ができないという原則がありながらも新型コロナウイルス流行という大きな変化の中で柔軟に対応していく必要性から臨時的な対応が認められています。

 

今後もコロナウイルス終息後の動きや社会の変化によって状況が変わっていくため、常に新しい情報にアンテナを張り柔軟に対応できることが大切です。

 

以上、ご参考になれば幸いです。