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2023.04.04

一般名処方加算の時限的点数引上げについて

本記事は「一般名処方加算の時限的引上げ」について、チーフ経営コンサルタントの山野が医師のために記載した文書です。

より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。

 

なお、令和6年度の診療報酬改定で評価の見直しと施設基準の追加がされた最新の情報についてはこちらのコラムをご一読ください。
https://www.credo-m.co.jp/column/detail/hosyu/16315/

 

 

<目次>

  1. 一般名処方加算とは?
  2. 一般名処方加算引き上げの理由
  3. 一般名処方加算引上げの点数と期間 
  4. まとめ

 

1.一般名処方加算とは?

 

通常処方箋には調剤される医薬品名が記載されますが、医薬品名ではなく一般名(つまり成分名)で処方箋を発行した際に算定できる加算です。

例:商品名→カロナール 一般名→アセトアミノフェン

医師が選択肢をもって処方したことを評価する点数です。
このことによって患者さんはジェネリック医薬品を選択することできるようになり、患者さんの経済的な負担軽減をすることができます。

 

また、一般名処方加算1と一般名処方加算2があり、一般名処方加算1は後発医薬品のある全ての医薬品が一般名処方されている場合に算定され、一般名処方加算2は1品目でも一般名処方されているものが含まれる場合に算定可能です。
一般名処方加算1は出された医薬品が2品目以上の場合に限ります。

 

2.一般名処方加算引上げの理由

 

一部の後発医薬品製造販売企業の製造管理、品質管理体制の不備により、製品の製造や出荷が長期的に停止したことが発端となり各社が自社の製品の供給量の維持をはかるために出荷調整を行ったという背景があります。

 

そのため医療機関および薬局において医薬品の共有が不安定な状況が長期的に続いています。
その状況を受けこの度患者への適切な薬剤の処方が行われること、また保険医局の地域における協力促進の観点から特例措置が講じらることとなりました。

1 改正の趣旨
医薬品の供給が不安定な状況を踏まえ、患者への適切な薬剤の処方や、保険薬局の地域に おける協力促進などの観点から、保険医療機関・保険薬局に対する加算について、特例措置を講ずることとする。(令和5年12月23日中医協答申)

 

3.一般名処方加算引上げの点数と期間

 

点数の引上げは令和5年4月から令和5年12月までの期間です。
現点数から+2点の点数となっています。

名称 ~3月まで 4月~12月
一般名処方加算1 7点 9点
一般名処方加算2 5点 7点

※注意点:一般名処方の主旨を患者に十分に説明するとともに院内掲示が必要となる。

 

4. まとめ

 

時限的な措置ではありますが、点数が変更になっています。
その他にも同期間で「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」の点数変更もあります。
電子カルテへの反映は自動的に行われるためクリニックとして対応は特に不要ですが、患者さんからの質問がある可能性があるためスタッフへ周知の上、患者さんへの説明ができるような体制を作っておく必要があるでしょう。

 

なお、令和6年度の診療報酬改定で評価の見直しと施設基準の追加がされた最新の情報についてはこちらのコラムをご一読ください。
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