【2024年度(令和6年度)診療報酬改定】 医療情報取得加算(旧:医療情報・システム基盤整備体制充実加算)について
本記事では「医療情報取得加算(旧:医療情報・システム基盤整備体制充実加算)」について、クレドメディカルの西山が医師の為に記載した文書です。
より詳しく知りたい先生はこちらからお問い合わせください。
<目次>
- 医療情報取得加算(旧:医療情報・システム基盤整備体制充実加算)とは
- 2024年度(令和6年度)診療報酬改定での見直しポイント
- 医療情報取得加算の算定要件(変更点)
- 医療情報取得加算の施設基準(変更点)
- まとめ
1. 医療情報取得加算(旧:医療情報・システム基盤整備体制充実加算)とは
医療情報取得加算とは診療報酬改定で医療情報・システム基盤整備体制充実加算の新たな名称です。
この名称変更は2024年度(令和6年度)診療報酬改定において行われました。
【初診時】
医療情報取得加算1・・・3点(月1回)
医療情報取得加算2・・・1点(月1回)
【再診時】
医療情報取得加算3・・・2点(3月に1回)
医療情報取得加算4・・・1点(3月に1回)
2. 2024年度(令和6年度)診療報酬改定での見直しポイント
これまでの診療報酬改定ではオンライン資格確認等システムの導入の原則義務化に向けた体制整備に係る評価が設けられていましたが、2024年度(令和6年度)診療報酬改定からはオンライン資格確認等システムの導入が原則義務化されたことを踏まえて、体制整備に係る評価から、初診時等の診療情報・薬剤情報の取得・活用にかかる評価へ、評価の在り方が見直されました。
3. 医療情報取得加算の算定要件(主な変更点)
医療情報加算の算定要件において、医療情報・システム基盤整備体制充実加算の算定要件から変更のあった箇所は以下になります(主に下線部の部分)。
【初診に関する算定要件】
旧:医療情報・システム基盤整備体制充実加算の算定要件
初診に係る十分な情報を取得する体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関を受診した患者に対して初診を行った場合は、医療情報・システム基盤整備体制充実加算1として、月1回に限り4点を所定点数に加算する。
ただし、健康保険法第3条第13項 に規定する電子資格確認により当該患者に係る診療情報を取得等した場合又は他の保険医療機 関から当該患者に係る診療情報等の提供を受けた場合にあっては、医療情報・システム基盤整 備体制充実加算2として、月1回に限り2点を所定点数に加算する。
新:医療情報取得加算の算定要件
別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関を受診した患者に対して十分な情報を取得した上で初診を行った場合は、医療情報取得加算1として、月1回に限り3点を所定点数に加算する。
ただし、健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認により当該患者に係る診療情報を取得等した場合又は他の保険医療機関から当該患者に係る診療情報等の提供を受けた場合にあっては、医療情報取得加算2として、月1回に限り1点を所定点数に加算する。
【再診に関する算定要件】
旧:医療情報・システム基盤整備体制充実加算の算定要件
再診に係る十分な情報を取得する体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関を受診した患者に対して再診を行った場合は、医療情報・システム基盤整備体制充実加算3として、月1回に限り2点を所定点数に加算する。
ただし、健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認により当該患者に係る診療情報を取得等した場合又は他の保険医療機関から当該患者に係る診療情報の提供を受けた場合にあっては、この限りでない。
新:医療情報取得加算の算定要件
別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関を受診した患者に対して十分な情報を取得した上で再診を行った場合は、医療情報取得加算3として、3月に1回に限り2点を所定点数に加算する。ただし、健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認により当該患者に係る診療情報を取得等した場合又は他の保険医療機関から当該患者に係る診療情報の提供を受けた場合にあっては、医療情報取得加算4として、3月に1回に限り1点を所定点数に加算する。
医療情報取得加算では、初診・再診共にオンライン資格確認等システムによって患者の十分な情報を取得することが算定要件に明記されました。
点数に関しては、初診時は算定できる点数が医療情報・システム基盤整備体制充実加算の時よりも減点された一方で、再診時は医療情報取得加算4として1点の加算が新たに設けられました。
4. 医療情報取得加算の施設基準(主な変更点)
医療情報取得加算の施設基準については、医療情報・システム基盤整備体制充実加算から医療情報取得加算への名称が変更された以外は、既存(医療情報・システム基盤整備体制充実加算)の施設基準と変更ありません。
5.まとめ
2024年度(令和6年度)診療報酬改定において名称が変更された「医療情報取得加算」について、これまでの「医療情報・システム基盤整備体制充実加算」から変更があった部分に焦点を当てて解説をいたしました。
医療情報取得加算は、オンライン資格確認等システムを導入していることを前提に初診時等の診療情報・薬剤情報の取得・活用にかかる評価を目的に、既存の医療情報・システム基盤整備体制充実加算の内容が見直され、名称が変更された算定項目です。
医療情報・システム基盤整備体制充実加算では患者の情報を収集する体制が整備していることで算定可能でしたが、医療情報取得加算では患者の情報を十分に取得していることが算定要件になっておりますのでご注意ください。
診療報酬改定で変更がなかった算定要件や施設基準については、下記のリンクより過去のコラムをご参照頂けますと幸いです。
(https://www.credo-m.co.jp/column/detail/hosyu/10020/)
本コラムが少しでもお役に立ちましたら幸いです。
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