(1)何を任せていいかわからない

この場合は、まず「自分でなく、スタッフでもできそうな業務」を一度紙に書き出してみましょう。

次に、これらの業務に対して、

ベテランスタッフ1人に任せるのではなく、スタッフ1人1人の担当制にすることです。
その上で納期を区切ってあげることです。

院長先生方は任せていることは多いのですが、「いつまでに」という納期指定を行っているケースが少ない為、

スタッフは「もうしなくても良いのかな」という印象になり、業務を進められないことがよく見られます。

 

この悩みの先生は依頼できる内容が頭の中にありますので、

・任せる内容のピックアップ

・任せる担当者の選定

・任せる内容に対しての納期の設定

を行いましょう。

 

ここで注意していただきたいことが2点あります。

まず、「任せる」内容はスタッフのレベルに応じて任せるようにしてください。

 

次に納期は、ゆとりをもって設定してあげましょう。

時間にゆとりがないと、精神的にも業務的にもゆとりがなくなる傾向にありますので注意が必要です。

 

中には「自分がやった方が早い」と考える先生もいらっしゃるかもしれません。

 

それでも、スタッフが自主的に空き時間に何かをする風土を作る為には思い切って任せることが組織づくりの第一歩です。

 

(2)依頼しても実行してくれるかわからない

「過去に何度か依頼したけれども全く進まないから諦めている」という先生もいることでしょう。

この場合は先述した
「担当者の選定」
「納期の設定」
を再度意識して徹底してみることで解決するでしょう。

 

ただ、上記以外の場合には「スタッフとの関係が気になる」ということから、この思いになっている場合もあるでしょう。

その為、この場合はまず空き時間に5分でもいいので、診療時間中にプチ面談を実行していただくことも1つです。

空き時間に会話していただくことでスタッフのことを知っていただくことが目的です。

 

一方、そのような時間を設けることは厳しいという先生には、

2カ月に1冊の課題図書を挙げ、診療時間中でも落ち着いた時間帯があれば1名でも診療のシフトから抜けて、本を読んでいただくということも1つの方法です。

本で間接的に院長先生が知ってほしいメッセージを伝えることも1つの工夫です。

 

何れにせよ、院長先生とスタッフでコミュニケーションをとる術を院内で構築することが望ましいでしょう。

 

「自主的にしてくれたらいいのに」と思うことは院長先生方の共通の思いかも知れませんが、医院を飛躍させる為にはスタッフとスクラムを組むことが必要条件です。

ちょっとした空き時間を有効活用するための術としてご参考いただければ幸いです。